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オメガの腕時計を修理に出す時、必ず聞かれるのがオメガの型番(シリアルナンバーやリファレンスナンバー)です。知っていると時計の情報を相手に伝えやすくなりますので、
- どこに書いてあるのか
- 番号の意味はどう読むのか
- シリアルナンバーとリファレンスナンバーはどう違うのか
など、お手元の腕時計への愛着がさらに深まるマメ知識として解説します。
同じオメガの腕時計であっても、モデルによって使われている素材、仕様、キャリバーなどが違えば別構造の時計として番号も変わってきます。
既にオメガの時計を持っている場合はもちろん、中古品などを含めてさらにコレクションを増やそうとしている場合でも、見方を知っていると時計を見るポイントが増えていくことになるでしょう。
詳細は記事で解説していますのでご覧下さい。
オメガの型番はどこに書いてある?
型番が記載されているのは、購入時に付いてくる赤い「ワランティカード(保証書)」です。本体には記載されていません。

オメガの保証書はカードタイプになっており、大きさはクレジットカードと同じくらいで、型番(シリアルナンバー、リファレンスナンバー)、購入店、ムーブメントの認定情報などが記載されています。
古いモデルの中には、本体の裏蓋(内側)にも型番が刻印されているものがありますが、コピー品などの被害が増えたこともあり、本体への刻印は現在廃止されています。
時計本体を見て番号らしい数字が刻印されていなくても問題ないので、慌てないようにして下さい。
オメガのシリアルナンバーとリファレンスナンバーの違いは?
オメガの腕時計には2つの番号が付与されています。
時計を修理に出す時にリファレンスナンバーを聞かれることが多いですが、間違ってシリアルナンバーを教えないように、まずは違いを覚えておきましょう。
シリアルナンバーとは
シリアルナンバーとは、8桁または7桁の数字で、保証書には「Watch No.」と記載されています。製造物に対して付与された番号のことで、一般的な製造番号の理解と同じです。
1つの腕時計には1つのシリアルナンバーが割り当てられているので、同じモデルの腕時計でも同じシリアルナンバーを持つ時計は2つないということになります。
シリアルナンバーはオメガの時計だけでなく、ロレックスなど他の時計ブランドでも付与していますが、考え方は同じです。
リファレンスナンバーとは
一方、もう一つリファレンスナンバーなる番号があります。保証書には「Ref:」と記載されているので分かりやすいと思います。
シリアルナンバーと違い、リファレンスナンバーは「モデル」毎に付与された番号のため、同じモデルであれば同じ番号になります。
この「Ref:」はオメガのホームページはもちろん、色々なところに掲載されています。

ただ、オメガに限りませんが、同じモデルと言っても実は使われている素材やムーブメントが異なったり、マイナーチェンジを管理するための番号が付与されていたりと、
同じに見えるモデルでも構造が違う時計としてリファレンスナンバーも一部違っていることがあります。
見比べる機会はあまりないと思いますが、中古品の相場を調べる時など、時計の中身が分かりやすくなるので知識として知っておいてもいい内容です。
オメガの型番リファレンスナンバーの見方、意味を解説
リファレンスナンバーはただの数字ではなく、それぞれの数字に意味を持っています。
以下で数字の持つ意味について詳細を解説していきます。
リファレンスナンバーは14桁
オメガのリファレンスナンバーは、現在のモデルでは14桁になっています。
「.」で区切られていることもあれば、区切られずに連続で表示されることもあります。

リファレンスナンバーは大きな塊りとして6つのパートがありますので、それぞれのパートに分けて、数字による違いを解説していきます。
①コレクション(モデル)
グローブマスター、スピードマスターなどコレクション(モデル)の種類により数字が割り当てられます。
②ケース・ブレスレットの素材
ケース、ベゼル(ガラスの風防を囲む円形部品)、腕に巻くブレスレット部分の素材により数字が割り当てられます。
③ケースの直径
ケースの直径に応じた数字が割り当てられます。
④ムーブメント
ムーブメントの種類により数字が割り当てられます。
⑤文字盤の色・素材
文字盤(ダイヤル)の色、その他の装飾に使われる素材により数字が割り当てられます。
⑥マイナーチェンジ番号
マイナーチェンジに応じた数字が割り当てられます。
①コレクション(モデル)

一番先頭の1桁目はモデルの大分類によって数字が割り当てられています。

上記だけでは大雑把すぎるので、さらに各コレクション(モデル)毎に枝番が割り当てられます。各番号はすべての型番を網羅しているものではありませんので、ご参考としてご覧下さい。
1から始まるコンステレーションには2つの枝番があります。

2から始まるシーマスターには主に5つの枝番があります。外見が特徴的なブルヘッドは以前ヘリテージモデルの中にラインナップされていましたが、現在では一覧からなくなっています。

3から始まるのはフラッグシップモデルのスピードマスター。やはりコレクションの数が多く、種類がたくさんあることが見て取れます。

4から始まるのはデ・ビルです。シーマスターと同じくらいのコレクション展開があります。

5から始まるのはその他のモデルになります。限定生産モデル等に割り当てられることがあるので、中古品のリファレンスで5から始まるものを見つけたら何のモデルか調べてみましょう。
②ケース・ブレスレットの素材

2桁の数字の左側の数字と、右側の数字でケースやブレスレットに使われている素材が何かを表しています。同じコレクションに見えるのに価格が異なる場合は、仕様素材に違いがあることが多いので比べてみて下さい。

左側の数字はケース、ベゼルの素材に応じて数字が割り当てられています。1や3がステンレスなので、よく見るのではないかと思います。

右側の数字はブレスレットの素材を表しています。こちらも普通に購入する時には0か2になっていることが多いのではないかと思います。
3からしたの数字はあまり見る機会はないかと。店舗でキラキラとダイヤが瞬いているモデルがあったら、リファレンスで5以降の数字になっているかを見てみて下さい。
③ケースの直径

この数字はケース部分の直径の大きさを表しています。画像のシーマスターアクアテラ150Mの場合は、41㎜なので41と記載されています。
ただコレクションによっては0㎜以下の小数点を持っている場合があり、小数点以下の数字はリファレンスナンバーには反映されません。
正確な直径が知りたい場合は、公式ページなどを確認するようにしましょう。
感覚的なところもありますが、男性がはめる場合、38㎜だと少し小ぶり(S)、42㎜がちょうど真ん中くらい(M)、46㎜だと結構ゴツい(L)という印象になります。
④ムーブメント

修理料金表などを見る時に、自分の持っている時計がどのムーブメントテーブルに該当するのか判別できるようになります。
同じクロノグラフでも種類がいくつかありますが、修理料金表にはそこまで細かい区分で料金設定されていることは稀です。
数字 | ムーブメント |
20または21 | 3針(非クロノグラフ) |
50 | クロノグラフ(3ダイヤル) |
51 | クロノグラフ(2ダイヤル) |
52 | クロノグラフ(3ダイヤル、GMT) |
60 | クオーツ |
修理店によっては、ムーブメントのキャリバーナンバー毎に修理代金テーブルを設定しているところもあります。
自分の持っている腕時計のキャリバーナンバーが何番系(2500番台、3000番台、8000番台、9000番台など)なのか、知っておくと修理の時にも便利です。
基本的には番号が大きくなるほど使われる部品が小さくなっていくので、代金は高くなる傾向があると考えておいた方がいいです。
最近のモデルなら公式ページにも載っていますし、ワランティカードにキャリバーナンバーが記載されているのでそちらを確認するといいでしょう。
⑤文字盤の色・素材

文字盤の色は下の表にある数字から見分けることができます。
宝石やダイヤモンドなどの装飾が施されている「ダイヤインデックス」付きの場合は、以下のテーブルに「50」を足した数字になっています。
ブラックのダイヤインデックス付きモデルは、「01」+「50」で「51」の数字が割り当てられます。
数字 | 文字盤の色・素材 |
01 | ブラック |
02 | シルバー |
03 | ブルー |
04 | ホワイト |
05 | ホワイトシェル |
06 | グレー |
07 | シェル(ホワイト以外) |
08 | イエロー (モデルによりシャンパンゴールドなど) |
09 | リネンカラー、サンドストーン |
10 | その他(バイオレット・グリーンなど) |
11 | レッド |
13 | ブラウン |
モデルによっては黄色味がかった色をイエローと言ったりシャンパンゴールドと言ったりもしますので、あくまで分類上の参考としてご覧下さい。
⑥マイナーチェンジ番号

最後の3桁の数字が表すのは、コレクション(モデル)のマイナーチェンジ回数です。
見方ですが、数字から1を引いた回数をマイナーチェンジ回数として数えます。
画像のシーマスターアクアテラ150Mの場合、「002」なので1回マイナーチェンジが行われた後のモデルだということが分かります。
もし「001」の場合は、マイナーチェンジされていない初期生産モデルということが分かります。
ただ、マイナーチェンジ後のモデルの方が故障しにくいかと言われると必ずしもそうとは言い切れないのが実態です。
マイナーチェンジの回数は良し悪しにはあまり関係がなく、番号が大きい方を買えばいいということにはならないのでこちらも知識として覚えておくくらいでいいように思います。
オメガの型番が分からない時は?
型番情報に関しては普段使用する中ではほぼ知らなくてもいい情報です。
そのせいもあって、修理に出そうと思ったり、中古品を探そうと思った時に「この番号なんだ?」となることが多いのではないかと感じます。
分からなくても困りはしないけど、分かっていた方が何かと安心なのが型番情報だという風に当サイトでは考えています。
もし分からない時はどうすればいいでしょうか。
保証書は大切に保管を
まず大前提として保証書は大切に保管するようにして下さい。
オメガの正規カスタマーサービスでは、時計本体と一緒に保証書を送るように求められます。
新しめの(2018年7月1日以降に製造・販売された)モデルには5年間のメーカー保証がついているので、保証期限を確認するためというのが第一の目的でしょう。
もしここで保証書が送れないと、もしかしたら修理を断られる可能性もなくはないです。
販売店の販売データなどから、メーカー修理に必要な販売情報を連携してもらうなどして、万一保証書がなくなってしまった場合でも正規サービスの修理を受けてもらえる可能性があります。
購入した販売店との付き合いも継続するようにしておいた方が、オメガの維持の観点ではいいことがあると言えます。
路面直営店や国内正規販売店に関する情報は、関連記事でも解説しています。

型番が分からないと修理できない?
当サイトでご紹介しているような修理店では、逆に「保証書などの付帯書類は送らないように」と言われるのが通常であり、
こちらは時計以外のものを預かり紛失などのトラブルが起きないよう配慮されているためだと思われます。
修理店に見積もりを依頼すると、リファレンスNoを添えて見積もりを提示してくれるところが多いので、リファレンスNoを知りたいなら修理店の無料見積りを依頼してみるのもありです。
修理店では実際に裏蓋を開けて中身を見るので、キャリバーの番号などの情報からリファレンスNoを割り出すことも普通にできてしまうようです。
ですので、型番が分からなくても修理には出せるので、修理店に相談するようにして下さい。
オメガの型番の違い、見方や意味のまとめ
オメガの腕時計に割り振られている型番について解説しました。
シリアルナンバーとリファレンスナンバーのちがいや、リファレンスナンバーの記載場所、数字が持つ意味について覚えておくと、修理のタイミングや、中古品を探す時に困らなくて済むでしょう。
自分が持っている時計の情報についても一度確認してみるとより愛着が湧くこと間違いなしなので、ぜひ確認してみて下さい。
最後に記事のまとめです。
シリアルナンバー
- 製造番号と同じ。1つの時計に1つの番号(同じ番号はない)
リファレンスナンバー
- コレクション(モデル)毎に割り当てられる。同じ構造なら同じ番号
リファレンスナンバーの見方
- 保証書に掲載されているので大切に保管する
- 6つの塊りでそれぞれ意味する内容を理解しておくと、特に中古品探しの時に重宝
型番を忘れた・保証書を無くしたら
- 購入した販売店に相談する(購入証明になるような販売情報を確認)
- 信頼できる修理店に相談(リファレンスナンバーだけでも入手する)
- 正規サービスでの修理が不可の場合でも修理店で修理ができることがあるので無料見積もりを取る
最後までご覧いただきありがとうございました。